【動画】ベッテルがインフィニティQ50オールージュでスパを疾走!&インタビュー「いつでも勝つ可能性はあると信じている」

インフィニティは、Q50に日産GT-Rのエンジンを搭載してパワーアップしたコンセプトカー、Q50オールージュを作りました。そのプロモーションとして、ベッテルがバーチャルレースに参加。スパでQ50オールージュを走らせました。
CHASING THE EDGE: SPEED IS NOT ENOUGH
(Infiniti)

合わせて、Q50オールージュの開発と今シーズンについて語ったベッテルのインタビューを紹介します。

ベッテルがQ50オールージュでスパを走る


対戦相手は、NASCARのパーカー・クリガーマンと、ビリヤード女子世界チャンピオンのパン・シャオティン。

これまでは、ベッテルがほかの2人にアドバイスするという形でいくつか動画がアップされてきましたが、ベルギーGPを前に、いよいよ本番のレースの様子がアップされました。

3人はまずファンのサポートで競うバーチャルレースを行い、その得票でスパを走る持ち時間を決定。それぞれの時間内にどれだけの距離を走れたかで最終的な順位を決定する、という仕組みです。

インフィニティ Chasing The Edge 予告



オールージュについて
「ここに来れば、難しさがよく分かると思う。すごく急なんだ。いったん下ってコーナーに入り、すごい急勾配で一気に上って、頂上で左に曲がる。だから車が軽くなるし、頂上で適切な速度にするために坂の下でどのくらいの速度で行けばいいかをつかむのが難しい。勇気が必要だ」




「とにかく全員同じコンディションであることだけを祈るよ」



インフィニティ Chasing The Edge レース



「まず何よりオールージュがいかに急なのかを忘れちゃいけない。ここに来てあのコーナーに入るたびに、恐怖を乗り越える…というのとは違うけど、あのコーナーに敬意を払わなきゃいけないんだ」

「オーバーランしないようにブレーキングに注意して。そのかわり、なるべく早くアクセルオンするように。トラクションと馬力を生かすようにするんだ」



ベッテルは土砂降りの中、さすがの速さを見せたようです。

レース結果(Infiniti)
 走行時間走行距離
1位 ベッテル4:10.9208.748km
2位 パン4:00.0507.300km
3位 クリガーマン3:02.3706.241km


ベッテル、Q50オールージュの開発と今シーズンについて語る


Can Infiniti beat the M5? Vettel talks
2014.8.26(Top Gear)

今年初めに、インフィニティからBMW M5への挑戦状とも言えるQ50“オールージュ”、スパにある彼の有名なコーナーにちなんで名付けられたコンセプトカーが、桁外れの560bhpだということをお伝えした。

これは、日産GT-Rのモンスター・ツインターボV6エンジンを搭載しているおかげであり、セバスチャン・ベッテルのおかげでもある。

そう、あの4回F1チャンピオンは、日産の高級ブランドであるインフィニティに副業を持っているのだ。レッドブルと日本のカーメーカーが提携を発表したのは数年前のことで、ベッテルは「ディレクター・オブ・パフォーマンス」を務めている。ベッテルの本業が速い奴らを牛耳ることなら、Q50オールージュも乗ってみる価値のある車に違いない。

ベッテルはTop Gearにこう語った。「正直言うと、Q50オールージュを初めて走らせたときは、まだ準備が完全にはできていなかったんだ。求めていた通りのパワーはあったけど、うまく機能していなかった。セットアップがあまり良くなかったんだ。そのときはがまんして、数週間後にもう1度テストした。パワーがすごいから、通常のQ50と比べたら感動するよ。僕が一番求めていたのもそこだった」

当然ながら、GT-Rのエンジンを積んだ560bhpのQ50がどんなハンドリングなのか、ベッテルがTop Gearに詳細にレポートしてくれることはなかったが、ちょっとしたヒントはくれた。「ミルブルックに行ってテストをした。ストレートでのパフォーマンスは良かったんだけど……コーナーに来ると、普通のQ50と同じ感触になってしまうんだ。とは言っても、最初のステップだから。ここ、スパでもテストした。その時にはすごく改善していたけど、まだやるべきことがある。まったく新たな領域だから、辛抱強くやらなきゃいけないんだ」

この車は、インフィニティ長年のライバルであるBMW、それも偉大なるM5に対抗できるだろうか? ベッテルは笑ったが、否定はしなかった。「そうだな、できるよ。でもBMWは強敵だから。Mシリーズは、長年限界を追求してきている。僕たちは始めたばかりで、すぐ望んだところにはたどり着けない。パワーと重量に関しては満足している。かなり近づけた。でも長いプロセスなんだ」

このプロセスには、がまんも求められた。「F1では、すべてがどんどん進む。たとえば、1回目のフリー走行でトラブルが出たら、最低でも2回目のフリー走行までには解決しなきゃいけない。根本的な問題以外はね。今年のマシンにパワーが足りていないのは事実だよ(笑)。それを1回のセッションで解決できたら最高なんだけど」

そう、「パワー」だ。ルノーエンジンを積んだベッテルのRB10にも、今年は公平にトラブルが起きているのにお気づきだろう。一方、チームメートのリカルドはベッテルの前で大はしゃぎしている。今週末もメルセデスの不運を突いた。それは相当くやしいことに違いないと思うのだが……。

「フラストレーションとどう付き合うか?(笑)ほかにどうしようもないからね。もちろん、マシンにがっかりさせられるのはつらいものだよ。でもチームだから、僕はそういうふうには考えない。間違いを犯すのも一緒だし、それに取り組むのも一緒。そして教訓を学ばなきゃいけない、というふうに考える」

エンジンの信頼性がないせいで、時速320kmで走っているときも自信を奪われているのではないだろうか。「そうでもないよ」とベッテルは淡々と答えた。「コース上では、もうすぐマシンがトラブルを起こすかもしれない、なんて考えたりしない。今年は大変だというのは分かっていたこと。ルノーも後れを取っていることはもう承知していると思う。でも僕たちは、以前の位置を取り戻すために必死にやっているよ」

とは言えベッテルは、今年の自分の「位置」については現実的だ。「普通なら言い訳をしちゃいけないことでも、常に大目に見なきゃならない。それに疑問もたくさんあるから、それに答えを出す必要もある。僕たちにとっては順風満帆とはいっていないけど、そういうものなんだ」

「結局のところ、今年5位とか6位とかで終わっても、別に悪いことは何もないよ。自分はできることをすべてやり切ったと思える限りはね。でも目標は常に勝つこと。だから突き詰めれば、僕が5位で満足することはない。いつでも勝つ可能性はあると信じているんだ。そうでなければ悲しいよ。レースでやれるのは、せいぜい数ポイント獲得することだけだ、と思うなんてね」

勝つことは間違いなく可能だとリカルドが証明した以上、今シーズン終盤にベッテルにとって厳しい戦いが待ち受けているのは間違いない。今後に期待しよう。


完璧主義者のベッテルらしく、Q50オールージュの開発でも厳しい注文を付けているみたいですね!(笑)

常に勝ち続けることはできないけど、常に全力で努力することはできる。それがベッテルのポリシーです。でもやっぱり究極の目標は誰よりも速く走ること。チームメートとの比較ばかりされますが、「以前の位置を取り戻すため」と言っているように、ベッテルはもっと先を見つめていると思います。

ベッテルならきっとそれをやり遂げてくれると信じています!

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